10Jのホイールを履かせた上にワイドトレッドスペーサーまで突っ込んでいるので、おバカなほどハミ出しているリアタイヤ。 ノーマルより60ミリ以上はフェンダーを張り出させる必要がありそうです。 例によって設計図、デザイン画は頭の中です(^^;) |
|
以前リアフェンダーを作ったときはボディに直接離型処理をしてFRPを貼り込んでいましたが、今回はより離型し易くする為の処理をしてから貼り込む事にします。 まず必要な面積にマスキングテープを貼ります。 いきなりアルミテープでもいいのですが、剥がした後に糊がものすごく残ってしまい、その糊を落とす作業がかなり面倒なので粘着力の弱いマスキングテープを先に貼っておきます。 |
|
その上にアルミテープを隙間無く貼っていきます。 マスキングテープを貼る時はテープ同士が重ならないように貼り、 アルミテープは少しだけですが確実に重なるように貼ります。 パネルの隙間や切断予定ラインにはマスキングテープを貼ってあります。 |
|
雌型を作らないのでとりあえず「何か」でフェンダーの形状を作らなければなりません。 まずは頭の中の設計図(?)からダンボールにアウトプットします。 ←「側面図」は概ねこんな感じ。 タイヤ外径を計測しただけ あとは雰囲気でフリーハンドです(^^;) |
|
え〜 その「何か」 2.3mm厚のベニヤ板です。 ハサミとカッターで簡単に切断出来、ホットボンドでしっかり接着出来るのでワンオフ製作にはかなり重宝する素材ですね。 もちろん値段が安い事も重要なポイントですね。 (1800mmx910の板で\400位) 廃棄にそれほど困らないのも◎ |
|
「板目」の方向に気をつけて作業すればけっこうな曲率で曲げる事も可能です。 基本的には平面と平面を組み合わせた2D形状にしか作れませんが、板幅が細い場所で切り方を工夫すればある程度捻ったり出来るので、多少は3Dっぽい形状にも加工できます。 ←のフェンダーのミミ部分の三日月状のパーツは上のほうに行くにしたがって捻りを加えて3Dな感じで取り付けてあります。 接着にはホットボンドを使用していますが、部位によっては「タッカー」というホッチキスの親玉みたいな物を使用したりしてます。 各パーツは工作用紙やダンボールで型取りしたものをベニヤ板に写してから切り出しています。 |
|
接着部に裏側はこんな感じ。 補強の小片は変形防止の為に入れてあります。 合わせ目はホットボンドでしっかり接着した後に、更に余分に盛り付けておきます。 |
|
表側の角ばった部分をサンドペーパーやヤスリ等で面取りします。 この際接着部が剥がれてしまわないように多めにボンドを盛り付けてあったわけです。 角のRが10R欲しい場合、この時点で10R確保出来なくても この後にFRPを貼り込んでいくとその肉厚分で丸みが大きくなるので5〜8R位になっていれば大丈夫でしょう(多分・・・) ところで表面の緑色ですが、これは他の作業中に余ってしまった型用ゲルコートとか樹脂をなんとなく捨てるのがもったいなくて塗ってしまっただけですので特に意味はありません。 |
|
ベニヤ板で組上げたら離型ワックスを1回塗ってそのまま積層出来るのですが、表面に塗ったゲルコートやら樹脂のせいでベタついてしまっていたので、全面にアルミテープを貼るハメになってしまいました(--;) なのでこのメタル化(?)作業は本来必要無いです(笑) |
|
「オーバーレイ」という外側からガラスマットを貼り付けて 硬化後、表面を削ったりパテで均したりして仕上げる方法なので なるべくデコボコになり難いように型紙を作ります。 作業開始時はアルミテープで覆ってあるリアフェンダー全面にFRPで作る予定でしたが、あまりに材料が無駄なだけでなく、重くもなるのでブリスター部と取付け代のみを作る事にしました。 |
|
とりあえず#450のマットで1プライ。 可能な限り鉄ネジローラーで均し、一旦硬化させます。 |
|
フェンダーの下部は上向きに積層しなければならない上、 直角の場所に貼らなければならないのでちょっと困難です。 そこで下部を別部品として先に作ってしまうことにしました。 「表面に塗装されている化粧板」でフェンダー下部の「簡易雌型」を製作し、内側に#450マットを1プライ貼って脱型。 |
|
それをフェンダー下部に両面テープ等で固定。 5cmばかり垂直に立ち上げを作ってあるので、その立ち上げ部分にフェンダーの2層目を積層して接着してしまいます。 あとはフェンダーの積層が終わって車から取り外した後に下部内側に追加積層してしまえばオッケーですね(^^)y |
|
タイヤハウス後下部も簡易雌型を作り、 先にパネルを作っておきました。 |
|
下部パネルを取り付けたら全体に#450マットを1層追加積層します。 ここまではすべてノンパラフィン樹脂で積層しています。 |
|
積層した樹脂の硬化を確認したら最後にパラフィン入りの樹脂を塗るのですが、ちょっと色を付けてみたかったので製品用ゲルコート(黒)とノンパラフィン樹脂を適当に混ぜ、それにパラフィン溶液と少々のタルクを混ぜた物を塗ってみました。 一般にゲルコートにパラフィンを混ぜた物を「トップコート」と言うそうで、既に混ぜてある状態で販売されているものもあります。 |
|
硬化後車からベリベリ剥がし、中身のベニヤ板を撤去します。 積層時に樹脂が多過ぎないように、また重なり代が多くならないように気をつけて作業していたのでかなり軽く作る事が出来ました。 積層面の繊維目やデコボコを削り落とし、残ったデコボコをパテ仕上げをするので多少重量は増えると思いますが現状では十分に軽く仕上がっています。 |
|
とりあえずフェンダーを車体に合わせてビス止めすると ←こんな感じ。 |
|
以前作ったリアフェンダーでツライチだったタイヤ&ホイールですが このフェンダーでは20ミリ以上内側に入ってしまっています。 現在30ミリのワイドトレッドスペーサーを装着していますが この様子では50ミリの物に交換するしかないようですね(^^;) |
|
さて 車体から取り外して表面の仕上げに入ります。 なるべくパテの使用量を減らせるように フレキシブルサンディングディスクで平均に削っていきます。 たまに積層が足りなかったところに穴が開いたりしますが あとで裏から貼ればいいだけなので気にせず削ってしまいます。 ←ここまで削るとペラペラで、だいぶ軽くなっています(^^;) |
|
数回に分けてパテ付けし、細部を仕上げていきます。 全面にパテが付いていますが、厚みは薄いので 重量増はたいしたこと無いですね。 ただ面積が大きいのでパテ塗りが大変です。 なのでパテと硬化剤をそれぞれアセトンで希釈し、 規定量で混ぜ合わせてスプレーガンで吹き付けてしまいました。 もちろん厚塗りは出来ませんが、広い面積でも均一に綺麗に塗れるので仕上げがラクです。 |
|
純正のサイドエアインテークに空気を導く為に フェンダーの裏側にFRP板をこんな感じで接着。 行き止まりにします。 |
|
う〜んちょっと分かりにくいかな? 一応、ぴっちり取り付けたので導入空気をタイヤハウスの方に逃がさないようになっています。 |
|
ボディーカラーと同じシルバーで塗装。 | |
車体への取り付けはリベットで 後方の穴にアルミネットを取り付けて完成! |
D'z Factoryへ |
トップページへ |